多肉植物にも、実は花を咲かせる品種があることをご存知でしょうか?
一般的には葉や茎の繁殖が主流であり、花を目にする機会は少ないかもしれません。しかし、多肉植物の中には、実際に美しい花を咲かせる種類が存在します。
ただし、残念ながら、これらの花は一時的な美しさを持っており、咲いた後は比較的早く枯れてしまうことが多いのです。
この記事では、多肉植物の花が枯れる原因や上手に咲かせるコツを紹介します。
多肉植物の花の咲く時期
多肉植物の花が咲く時期は、種類によって違いますが、大体は休眠期が終わって成長期に入る頃に花が咲きます。
例えば、春秋型のエケベリアは春から梅雨が始まる前に、夏が好きなセダムは夏の間に、冬が好きなリトープスは冬に花を咲かせます。
多肉植物の花は、花芽ができてから咲くまでに数ヶ月かかることが特徴です。
花を咲かせるのは植物にとってたくさんのエネルギーを使うので、開花後は少し弱ることがあります。だいたいは時間をかけて元気になりますが、時には枯れてしまうこともあります。
花を咲かせる多肉植物の品種
カランコエ(福兎耳など)
春に色とりどりの鐘型の花が咲きます。
クラッスラ(星の王子、金のなる木など)
小さな花がたくさん咲きます。
アナカンプセロス(桜吹雪、吹雪の松など)
春に鮮やかなピンクの花が咲きます。
セダム(乙女心、オーロラなど)
冬から春にかけて小さな黄色い花が咲きます。
コチレドン(熊童子など)
春か秋にオレンジ色の鐘型の花が咲きます。
エケベリア(花うらら、花乙女など)
春から夏にかけて色々な色の鐘型の花が咲きます。
多肉植物が枯れる原因
多肉植物が花を咲かせる時、たくさんのエネルギーを使います。
そのため、花が咲いた後、植物が弱ることがあり、場合によっては枯れてしまうことも。
アエオニウム属の植物、特に黒法師のような種は、花が咲いた後に枯れることがよくあります。特に大きな花を咲かせる品種や、花芽が長く伸びる品種では、この傾向が強くなります。
花芽がすごく長かったり、たくさんのつぼみがあったり、つぼみが長く開花しなかったりする時は、花芽を切り取ることも考えてみてください。
切り取った花芽は室内で切り花として楽しむことができます。
多肉植物が花を咲かせない理由とは?
多肉植物が花を咲かせるためには、植物が一定の年齢、いわゆる「開花年齢」になる必要があります。
これは、花を咲かせるために必要な特定の年齢で、多肉植物の種類によって異なります。中には、長く成長してから初めて花を咲かせる品種もあります。
また、花が咲かない原因の一つに、育てる環境が適していないこともあります。つまり、多肉植物に花を咲かせたいなら、それぞれの種類に合った日光、水やり、温度などの条件を整えることが大切です。
多肉植物の花を上手に咲かせるコツ
多肉植物の花を咲かせるためにはいくつかのポイントがあります。
一番大事なのは、たっぷりの日光を確保することです。
多くの多肉植物は、適切な日光を浴びることで花芽を作りやすくなります。種類によりますが、強すぎる夏の日光は避けて、日当たりの良い場所でしっかり日光浴をさせることが大切です。冬や室内で育てる時も、できるだけ日当たりが良い場所を選びましょう。
次に、休眠期には少し厳しい環境にするのが良いです。
これは植物に危機感を感じさせ、子孫を残そうとする本能を刺激するためです。たとえば、冬は外で育て続ける(ただし凍らない範囲で)や、休眠期に水やりを控えるなど、休眠期の育て方に工夫をすると、成長期に花芽がたくさんつくかもしれません。
最後に、定期的な植え替えも大事です。
多肉植物は根から養分を取って育ちますが、古い土では足りなくなることがあります。それが花を咲かせる力を弱める原因になります。なので、年に一度、成長期前に新しい土に植え替えて、新たな成長期に備えましょう。これらの方法を実践すれば、多肉植物の花をうまく咲かせることができます。
多肉植物の花が咲いた後のケア方法
多肉植物が花を咲かせた後のケアは、あなたの目的によって変わります。
花を楽しむか、種を取りたいなら、花芽をそのままにしておくのがいいでしょう。
親株を元気に保ちたい、または形を整えたい場合は、花が咲く前に花芽を切ることも考えられます。花芽を切る時は、中心の近くで切って、完全に枯れたら残りを取り除くと、植物をきれいに保てます。切ったつぼみは、乾燥したビンの中で咲くこともありますし、挿し木に使ったり、ついている葉を葉挿しにして増やすこともできます。
これらの方法で、多肉植物の花が咲いた後の処理を上手に行えます。
まとめ