多肉植物は、葉や茎に水をたっぷり蓄えて乾燥に強いですが、季節によって違う育て方が必要です。
これらは厳しい気候に適応するため、活発に成長する時期と休む時期がはっきりしています。だから、四季を通じて同じように水をやるのではなく、活動期に合わせた水やりが大事です。
特に休眠期には水をあげすぎないよう注意しましょう。
成長と休眠のサイクルには3つのパターンがあり、それぞれに合った育て方をすることが大切です。活動期にはしっかり水をやり、休眠期には控えめにします。
では、各タイプの多肉植物を詳しく見ていきましょう。
「春秋型」の多肉植物の育て方
代表的な種類
例として、セダム、エケベリア、グラプトペタルム、コチレドン、花うらら、虹の玉などがあります。
育て方
これらの植物は春と秋に成長し、夏と冬は休むことが多いです。
夏は高温多湿に弱いので、水やりを控えて休ませるのが良いでしょう。春と秋は成長を促す時期です。
植え替えや増やす作業は春か秋に行い、夏や冬はできるだけ避けます。
置き場所
一年中、日当たりと風通しが良い場所が適しています。
夏の強い日差しは苦手なので、半日陰や明るい日陰で管理すると良いです。
また、春秋型は、急激な温度変化に敏感です。特に冬の寒さには弱いので、霜や凍結が予想される場合は室内に移動させると良いでしょう。
水やり
春は成長が早いので、週に1回程度、土が乾くまで水をやります。梅雨時は、晴れ間に合わせて水やりをします。夏は休む時期なので、控えめにし、葉がしおれたら少しやります。夜に行うのがベストです。
秋は春と同じく成長期ですが、涼しくなると成長が遅くなるので、水やりを少なくします。冬は、特に寒い屋外ではほとんど水をやらない方が良いです。室内では月に1~2回、土の表面を軽く湿らせる程度で十分です。
「夏型」の多肉植物の育て方
代表的な種類
夏に活発に成長する多肉植物には、アガベ、アロエ、アデニウム、パキポディウムなどがあります。
育て方
これらの植物は春から秋にかけて成長し、特に夏は成長が一番活発になります。しかし、冬は休む時期で、成長がほとんど止まります。
置き場所
一年中、日当たりが良く風通しのいい場所がベストです。ただ、真夏の強い日差しには弱いので、半日陰や明るい日陰で育てるのが良いです。
水やり
春は成長のために重要な季節なので、週に1回、土が完全に乾くまでしっかり水をやります。梅雨の間は、雨や曇りが多いときは水やりを控え、晴れが続くときだけ水をやります。
夏は高温がストレスになりやすいので、水やりは涼しい夕方や夜にするのが良いです。
秋になると成長が遅くなるので、水やりの頻度を減らします。
冬は休眠期なので、乾燥させることが大切で、特に屋外で育てる場合は水やりをほとんどしないようにします。
室内で育てる場合は、月に1~2回、土の表面を軽く湿らせる程度で十分です。霧吹きを使って表面を潤すのもいいでしょう。
注意点
強い日差しは葉焼けを引き起こすことがあるため、日陰を作るか日中の直射日光を避ける配置を考えましょう。
夏の高湿度は根腐れのリスクを増加させるので、適切な通気性を確保することが重要です。
「冬型」の多肉植物の育て方
代表的な種類
リトープス、セネシオ、コノフィツム、グリーンネックレスなどがあります。
育て方
これらの植物は秋から春にかけて成長します。
暑い夏は苦手なので、この時期は休むことが多いです。普通の植物と成長サイクルが違うため、それに合わせた世話が必要です。
置き場所
年中、日当たりと風通しの良い場所が良いです。
ただし、真夏の強い日差しは避けて、半日陰か明るい日陰で管理しましょう。
水やり
春は成長期なので、週に1回、土が乾いたらたっぷり水をやります。暑くなると水やりを控えめにし、土が乾いた後少し待ってから水をやりましょう。
夏は休む時期なので、水やりは控えめにします。特に室内で育てる場合は、小さな株が枯れないよう注意しましょう。葉がしおれたら、夕方に少し水をやってみてください。
秋は休みから目覚める時期で、水やりを少しずつ増やします。
冬は成長する季節ですから、水やりは月に1~2回、土が濡れる程度が適切です。
注意点
冬型の多肉植物は、特に夏の季節に枯れているように見えることがよくあります。
これは、暑い夏の期間中、植物が休眠状態に入るためです。そのため、この時期には水やりを控えめにすることが重要です。
急いでたくさんの水を与えてしまうと、植物がストレスを受け、最悪の場合は枯れてしまうこともあります。休眠期には、植物が必要とする水分量が大幅に減るので、水やりの頻度と量を調整することが肝心です。